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大磯町 鴫立庵    (8月18日) [散歩・小旅行]

 台風15号の影響でしょうか、きょうは雨で涼しかったです、と云うか朝は長袖のシャツを着なければなりませんでした。
ベランダの寒暖計は17℃。きのうからグッピー&コリドラスの水槽の水温冷却用の送風機はOFFにしています。
 
 
 きょうは「鴫立庵(しぎたつあん)」です。


 鴫立庵の全景です。わたしの立ち位置は国道1号線の歩道です。
 地形は一段下がって建物が建っています。左手前の葉っぱの下に石橋があり、その下を流れる谷川は橋をくぐった後
直角に曲がり奥の方に流れています。左端が流れです。葉っぱと流れの間に石板が立っていますが、これには「旧跡
鴫立澤」と彫ってあります。この辺り全体が谷川を含めて鴫立澤だったのでしょうか。

 門を入って右手の建物が「鴫立庵室」、その隣に「俳諧道場」、その向かいに「法虎堂」、一番奥に「円位堂」、円位堂
の前を右に曲がった奥に「観音堂」があります。

 鴫立庵室   歴代庵主の住まいで、現在の庵主は二十二世。


 門を入ったところ、鴫立庵室の前からの一枚。左手前の建物が一枚目で見えにくかった法虎堂。

 法虎堂   堂内には有髪僧体の虎御前十九歳の姿を写した木像が安置されている。 


 円位堂   紀行家と知られ、俳諧師としても有名であった大淀三千風は庵を再興して入庵、鴫立庵第一世の庵主と
         なった、元禄八年(1695年)のころです。
         円位堂は三千風の建てた元禄そのままの建造物で、堂内には等身大の西行法師の座像が安置されている。
         西行法師はこのあたりの海岸を吟遊して、「こころなき身にもあはれは知られけり鴫立沢の秋の夕暮れ」と
         歌っています。


 庵の周囲にはたくさんの句碑、歌碑、墓碑などが見られます。

 


 石仏・五智如来像   今を去る三百年余前、小田原の崇雪という人が、石仏・五智如来像をこの地に運んで、草庵を
               結び、初めて鴫立沢の標石を立てたといわれています。五智如来像も鴫立沢の標石も、庭内に
               そのまま残っている。
               五智如来とは、釈迦、阿弥陀、大日、薬師、宝勝(宝生)の五仏をいい、最初はこれを本尊として
               西行寺などを作るのが目的だったといわれています。


 松本順墓碑


 この碑の前に「観音堂」があったはずだが、なぜか写真を撮っていない。


 俳諧道場   京都の落柿舎、滋賀の無名庵とともに日本三大俳諧道場のひとつ。 

 この俳諧道場の縁側にお茶の用意がしてありました。ポットに入れてあるお茶を自分で注いでいただくのですが、
 この日も暑い日でした。今の時期、誰しも冷たいお茶を想像するでしょうが、温かい麦茶でした。思いがけない温かい
お茶に庵の人たちのおもてなしを感じ、二杯頂きました。おいしかった!


 帰り道です。門から石橋の景色です。


 ここは単なる風流人が集まった庵ではないんですね。俳諧や和歌のひとつの中心地だったんですね。現在も毎月
俳句会が開かれ、また短歌会など町の文化行事にも利用されています。 


 またPCがトラぶりました。対応に追われきょうのブログの記事は少し慌てて書いています。

 本日はこれにて。


nice!(53)  コメント(9) 
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コメント 9

kazu-kun2626

鴫立庵 素敵なたたづまいですね
茅葺屋根に引かれますね~
by kazu-kun2626 (2015-08-27 07:22) 

みぃにゃん

建物と周りがとても涼しげに見えますね!
by みぃにゃん (2015-08-27 07:50) 

馬爺

鴫立庵は趣のある落ち着いた雰囲気ですね、俳句道場として造られたようですから成程と思えますね。
by 馬爺 (2015-08-27 09:47) 

路渡カッパ

鴫立庵、名前からして風流ですね。
色彩的にもしっとり落ち着いていてとてもイイ感じですね。ヽ(´∀`*)
by 路渡カッパ (2015-08-27 10:29) 

風の友

鴫立庵室のような和の建物は、心落ち着くものを感じさせてくれますね。
女の人の名が出ると、どうもひかれるんですが・・・・・
虎御前!
俳諧の世界では『とらごぜ』と読むらしいんですが
季語にまでなっていて『虎が雨(とらがあめ)』といえば
旧暦の5月28日に降る雨だそうです。
曾我兄弟の仇討ちの話は、子供の頃よく読みました。(漫画ですが・・・・)
虎御前にしろ、静御前にしろ、当時の女性は、不幸に対しても
なにか毅然としていますね。

by 風の友 (2015-08-27 12:55) 

dojita

この辺りには現代日本の建設に関わった著名人の別荘等が多くあった処のようですね。
私のファンの作家 白洲正子の祖父の別荘も在ったようですが、マンションに成って仕舞ったようです。
by dojita (2015-08-27 15:20) 

斗夢

◎ kazu-kun2626 さん
    こんばんは、
いい雰囲気です、街の中にこの様な景色があるんですよ。

◎ みぃにゃんさん
    こんばんは。
昔の日本はこのようなところに住み、エアコンも必要なかったんですね。

◎ 馬爺さん
    こんばんは。
昔の風流な人は目の付け所が違うんですね。

◎ 路渡カッパさん
    こんばんは。
西行法師が絡んできますから、目を引くところだったんでしょう。
増築もされていますが、300年以上昔の建物が残っています。

◎ 風の友さん
    こんばんは。
雨戸や障子を開け放てば風は表から裏へ吹き抜ける。縁側があって
これが日本の住まいだと思います。
虎御前は全く知りませんでした。
曽我兄弟の仇討ちは子供の頃読みました。今でも記憶に残っているのは
竹林です。
後世に名前が残るのは誰も軽く見ることができないものを持っていたんでしょうね。

◎ dojita さん
    こんばんは。
一大別荘地なんですね、それだけ気候風土が良かったんでしょう。
白洲正子のフアンですか、私も嫌いではないですが、文章が難しすぎます^^。

by 斗夢 (2015-08-27 18:25) 

美美

趣のある庵ですね。
静かに文学を勤しむことができるんでしょうね^^
by 美美 (2015-08-27 18:47) 

斗夢

◎ 美美さん
    おはようございます。
縁側があり障子を開けると風が通る茅葺の屋根の家を見ると
子供のころを思い出します。
目の前が国道1号線ですが、静かです(多くの車は西湘バイパスを通るのでしょうね)
by 斗夢 (2015-08-28 04:40) 

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