我がふるさとは緑なりき・・・(2) [ふるさと]
9月になりました。
しかし、所によっては猛暑が続き、熱帯夜が続いています。このまま暑い日が続いて、秋が来ずに冬になるのでしょうか。確か一昨年がそんな状態だったと記憶しているのですが。
いよいよ日本は四季のある国ではなく二季の国になるのでしょうか。
「ふるさとへの旅」を続けます。
宿泊する「ハイルザーム栗駒」に午後5時に着きました。宮城県内に住んでいる人たちとの挨拶も簡単に済ませ、先ずお風呂です。
大きなお風呂は気持ちがいいですね。泉質は「ナトリウム・硫酸温泉(芒硝泉)・低張性アルカリ性高温泉」という難しいものですが、透き通ったきれいな少し熱めの温泉でした。露天風呂もありましたがパス。
宴会は6時半からということで、それなではと早速部屋に集まり旧交を温めました。今回地元からの参加者は、25名(女子13名、男子12名)でした。名札を胸につけましたが名前がわからない、顔を覚えていない人たちがいました。相手もわたしのことは「誰?」でした。
話題は東日本大震災になりました。津波の被害を受けた人は来ていませんでしたが、津波直後を見た人たちの話にはただただ聞くばかりでした。
6時半に集合写真を撮り、合計43人プラス先生1名での宴会が始まりました。この先生はわたしが中学1年の時の担任の先生で、卒業以来初めてお会いしましたから、懐かしかったです。
宴会の席でも東日本大震災について語り合うことが多かったです。普通、こういう宴会ではカラオケ装置が用意されているのですから、次々と自慢の喉が披露されるものですが、9時過ぎに終了するまで歌は一切ありませんでした。場所を変えての二次会で何曲か歌われたようですが。
津波の様子は、TVで何度も何度も見ています。しかし、地元の人達の話には迫力がありました。それはそうですね、津波で家が流されなかったとはいえ、近くまで津波が押し寄せる光景を見ていた人たちがいるのですから。このことを話していた彼の町で150人くらい亡くなったようでした。
なんで早く逃げなかったのだろうなどと簡単に云ってしまいますが、そう単純じゃないんですね。
大勢の子供達、教職員が亡くなった小学校がありました。
災害時、学校では避難するマニュアルが有るんですね。校庭に子供を集め点呼を取り、親たちが迎えに来るのを待つ・・・ということがあるそうです。あとで考えれば点呼なんかどうでもいい、早く高台に走らせたほうが被害が少なかったかもしれないのです。
津波の来るのが思ったより遅く、様子を見に戻って津波に飲まれた人も多かったようです。自動車を置いて逃げれば助かったかもしれないのに、それをせずに自動車の中で水死された人たちも。
過去の最大の津波よりもなぜ高いところに家を建てなかったのだ?
津波は真っ黒だ・・・ということを今回初めて聞きました。海の底の泥を巻き上げて襲ってきますからヘドロ状態だとのこと。これを飲んでしまったら助からない。津波の引き潮の凄まじさも聞きました。
今までに経験したことのない地震で部屋の中はめちゃめちゃ。電気ガス水道ストップ。夜になって発電機を調達しTVをつけたら津波のニュース。自分の家のことはそのままにして親戚に車を走らせたそうです。ようやく辿り着いたら目を覆いたくなる状態。一瞬、生きていないと思ったそうです。近くで聞いたら公民館にいるはずとのこと、公民館で会うことができたそうですが、その時は公民館にはあちこちから避難してきた人たちがたくさんいたそうです。
いろいろの話を聞いて思いました、神様は公平でない、2万人の人たちが亡くなりましたが、2万のストーリーがあるのだ、TVを見た程度で軽々しく云うもんではないな、と。
どなたかおっしゃいました”天罰だ”と。天罰でしょう・・・でも被災された方々だけへの天罰ではありません、日本という国そして日本国民への天罰です。あるいは地球全体への天罰です。
長くなりますので、きょうはここまで。
取り留めの無い話に最後までお付き合いいただき有難うございます。
次回は上野駅まで辿り着きます。
阪神大震災の5日後に現地の状況をみたときも
同じように思いました。
by takenoko (2012-09-01 06:23)
直接お聞きになられたのですね。。。
私だと何も言えずにただただ聞き入るばかりに
なると思います。。。
by rtfk (2012-09-01 07:48)
当日の生の話を聞くと凄く生々しいのでしょうね~
アノ日の我が家も大変な思いをした訳ですから
現地の人たちの話題は涙なくては聞けないでしょうね~
懐かしく旧友を温められて良かったですね~(^^
私も中学を卒業して東京の高校へ進んで以来、
37年ぶりで中学の同窓会に参加した時は
本当に浦島太郎の状態でした(笑)
by makkun (2012-09-01 10:07)
親友のお父様は逃げる人たちを車に乗せて何度も運び
最後にご自分が津波にのまれて亡くなりました。
これからの夢をもち過ごしてた多くの方々どんな恐怖の中
命を落とされたのかと思うと心が引きちぎられる思いに
いまだになります。
お世話になった方々を失ったからかもしれません。
今回の震災で亡くなられた方々に改めて黙祷をささげます。
by ゆうみ (2012-09-01 10:49)
貴重なお話、しかと拝読させて頂きました。
by お茶屋 (2012-09-01 11:29)
貴重な話しを読みました。改めて実感が解りました。
ありがとうございます。
by ryuyokaonhachioj (2012-09-01 11:44)
こんにちは
本当にあとで考えたら・・・・・と言う行為ってあります。
単純じゃないこともわかるんですが・・・・・
by やま (2012-09-01 17:55)
◎ takenoko さん
こんばんは。
3・11については、津波の被害のひどいところには行けませんでした。今はだいぶ片付いているようですが、直後はひどかったようです。実際見ないと理解できないですね。
◎ rtfk さん
こんばんは。
津波の被害で家族を失ったという人から直接聞いていませんのでまた聞きということになります。
◎ makkun さん
こんばんは。
実際に体験しないとわかりませんね、家族は流され家は流され・・・。
参加したみんなが元気で笑顔でしたから救われた思いでした。
何十年たっても中学の時の顔をしている奴がいるかと思うと、記憶にございませんというやつがいたり^^。
◎ ゆうみさん
こんばんは。
わたしたちも、内陸地震で亡くなられた方々、東日本大震災で亡くなられた方々そして同級生で病気などで亡くなられた方々に黙祷をしてそれから宴会に入りました。
話を聞いていて、流された人助かった人を思うと、これが運命だと思うしかないのかなと。
◎ お茶屋さん
こんばんは。
何十年かかろうと誰に頼ることも出来ない、自分でやっていくしかない、と云っている人がいました。
◎ ryuyokaonhachioj さん
こんばんは。
機会がありましたら、東北に旅して少しでも早く立ち直るようにお金を落としてください。
by 斗夢 (2012-09-01 18:07)
すべての被災者の方々に、ご冥福をお祈りします。
正直、現実に直面しないと、なかなか実感がわかないのです。
by しばちゃん2cv (2012-09-01 20:32)
奇しくもさっき釜石のこども達の奇跡的な行動を、NHKで観たばかりです。
by キャスリーン・ケリー (2012-09-01 22:01)
同窓会はいいものですね。
出来るうちが花。
自分たちは、段々出来なくなります。
相方の福島の叔父は奥さんを津波で失っています。
先日逢いましたが言葉が出ませんでした。
哀しくて辛いです。
逢える時に在っておきたい、したい時にしておきたいですね。
by lamer (2012-09-02 00:20)
世界で起きる地震の半分ほどが 日本とか・・・・
生きている間に当たるか 当たらないかですね
by chunta (2012-09-02 00:28)
実際に体験した方でないと本当の恐ろしさは分かりませんね。
でも、その方達の話を聞くことにより、少しでも実際の状態を知ることが大切だと
今回の斗夢様の記事で痛感いたしました。
「黒い波」、昨日や今日のテレビでも被災者の言葉で何度か出て参りました。
斗夢様の記事で納得致しました。
貴重なお話をご紹介下さいまして有難うございます。
by 青い鳥 (2012-09-02 00:37)
◎ やまさん
おはようございます。
なんでそんなことを、と後で思うことが確かにあります。
しかし、その場では最良と考える行動を取っているんでしょうね。
◎ しばちゃん2cv さん
有難うございます。
実際に経験しないとわかりませんね。また、距離が離れれば離れるほど想いは薄くなるようです。
◎ キャスリーン・ケリーさん
おはようございます。
やっていましたか、見たかった!
◎ lamer さん
おはようございます。
地元の連中と4年後に喜寿の祝いをやろうと云いながら別れましたが、口々にそれまで生きていられるか、と。一人として死ぬことは考えたいないのに^^。
逝った人も地獄だったでしょうが残った方も地獄ですね。運命として気持ちを整理することは難しいですよね。
◎ chunta さん
おはようございます。
中近東での地震で大勢の人たちが亡くなるニュースを見ていて、建築技術の進んだ日本はそんなことはないと思っていました。阪神淡路にしても大きな災害となりました。天照大御神も大変なところに日本を造ってしまった!
持って生まれた運があるんだ思うことがだんだん強くなっています。
◎ 青い鳥さん
おはようございます。
目の前に助けたい人がいるのに助けられなかった人は、その時どんな思いだったろうと。
当事者ではありませんが、そういう話をしながら聞きながらうるうるしていました。
上にも書きましたが、2万人の人が亡くなれば、そこには2万の一人ひとりが存在するんですね。
by 斗夢 (2012-09-02 05:30)
昨日は待望の雨が降りました。で過ごし良かったです。
今日も予報は降るようですね。
by ryuyokaonhachioj (2012-09-02 06:41)
お早うございます。
辛い話も多々。でも旧交よみがえってよかったですね。
by 夏炉冬扇 (2012-09-02 07:11)
テレビでお話を聞くよりも 現地で体験された方に直接お話を聞くと 心にしみますよね。いい体験をされましたね。
昨夜はすごい雨 少しは涼しくなるでしょうか。
by 緑の風 (2012-09-02 08:20)
貴重なお話ですね。
貴重な体験談はリアルです。
by ナビパ (2012-09-02 13:01)
改めて、非常に考えさせられました。
大自然に対する人間の無力さ!!
そこで取り組めるのは、自然に対抗することではなく、如何に減災して被害を少なくするかということではないでしょうか。
by 駅員3 (2012-09-02 14:14)
◎ ryuyokaonhachioj さん
こんばんは。
やっと昨日降りましたね。降り始めると続くもので今朝は早くから降り、一日中降ったりやんだり。
土がからからで枯れそうな樹々にとっては恵みの雨ですね。
さっき6時過ぎの雷は恐ろしかった、近くに落ちたようです。
◎ 夏炉冬扇さん
こんばんは。
たくさん話しを聞くことができました。被災地に対する補助金や義援金のことなども。
中学の頃は目立たない奴だったのに、雄弁になっていたりして^^。
◎ 緑の風さん
こんばんは。
今回は津波の被害に遭われた方には直接聞くことがなかったのですが、もしそういう方に話を聞いたら・・・聞いていられただろうかと思いました。
さっきの雷は恐ろしかった!きっと近所に落ちましたよ。
◎ ナビバさん
こんばんは。
TVなどで見聞きしていますから、わかっているつもりだったのですが、やはり違いましたね。単純なものではありませんでした。
◎ 駅員3さん
こんばんは。
自然は想像を絶する力がありますね。その自然を人間は征服したというような思いあがりを持っているのではないでしょうか。
三陸は過去に何度も大きな津波で被害を被っています。今回話しをしていても、津波警報を甘く見ていたのではないかということも語られました。
それも分かります、警報が出ても大きな津波が来ないことが何度もありますから。
やはり過去の経験を生かさないと駄目ですね。
by 斗夢 (2012-09-02 18:51)
主人も海の近くに親戚がいて
逃げ遅れながらも生き延びた叔父さんたちが
笑い話のように話してくれますが
心の奥は恐怖でいっぱいだったと思うと
笑うことなんかできません。
by 美美 (2012-09-03 20:26)